タレントマネジメントシステムの主な機能と導入の必要性やメリットを解説
- 2023.10.13
- 人事
人手不足が企業の深刻な経営課題となっています。生産年齢人口の減少により、新たな人材を確保したくても採用が困難な状況です。このような状況で企業が成長するには、今いる従業員のパフォーマンスを引き出すことが必要です。そこで注目されているのがタレントマネジメントシステムです。
タレントマネジメントシステムとは
タレントマネジメントとは、従業員の持つタレント(才能、能力、資質)やスキル、経験などの情報を、一元管理することで戦略的な人員配置や人材育成を行うことをいいます。タレントマネジメントシステムは、これらの人員配置や人材育成を効率的に行って最大の効果を生み出すためのシステムです。
タレントマネジメントシステムの主な機能
タレントマネジメントシステムといっても、いろいろな製品があり搭載されている機能はそれぞれ異なりますが、主な機能には次のようなものがあります。
・社員情報の管理機能
・スキル管理機能
・目標管理機能
・組織管理機能
・人事評価管理機能
・業務経歴管理機能
・後継者育成機能
・診断機能、分析機能
・アンケート機能
タレントマネジメントシステムの活用シール
タレントマネジメントシステムを導入することで、人員配置や人材育成といった人事戦略に関わるさまざまな経営課題の解決が期待されます。具体的には次のような経営課題の解決があげられます。
■経営層
・最適な人員配置で最大のパフォーマンス引き出したい
・どのような従業員がいるのか把握したい
・従業員の離職を防止したい
・採用力を強化したい
■マネージメント層
・適切な評価をしたい
・従業員に合わせた教育をしたい
・従業員のモチベーション低下を防ぎたい
■人事部門
・人材育成の仕組みを構築したい
・自社の求める人物像にマッチした人材を採用したい
・経営層が意思決定するための人材情報を提供したい
タレントマネジメントシステム導入の必要性とメリット
タレントマネジメントシステムは、企業が経営目標を達成するための人事戦略を実現させるツールです。では、なぜタレントマネジメントシステムの導入が必要なのでしょうか。導入のメリットと合わせて説明します。
タレントマネジメントシステム導入の必要性
少子高齢化社会が急激に進んでいる日本では、生産年齢人口の減少に伴って、労働力不足が深刻な状況となっています。多くの企業は人手不足となっていて、今いる人材でどのように生産性を向上させるか、優秀な人材をいかに確保するかが重要な経営課題となっています。
人材を活用して組織力を高め生産性を向上させるには、従業員のタレント、スキル、経験を把握して、最適な人員配置や人材育成、採用を行う必要があります。
そのためには、従業員一人ひとりの人材情報を正確に管理して、常に最新の状態に更新しなければなりません。特に従業員が多い大企業では、タレントマネジメントの業務は現場の大きな負担となります。その業務を効率化して負担を軽減するためのツールがタレントマネジメントシステムです。
タレントマネジメントシステムのメリット
タレントマネジメントシステムの導入には、次のようなメリットがあります。
■人事部門の業務の効率化
タレントマネジメントシステムで管理される従業員の人材情報は、人事部門の多岐にわたる業務を効率化できます。また、採用から人材育成、人事評価、人員配置といったさまざまな業務を一元管理することで、一連の人材サイクルを最適化できます。
■従業員個々の能力の把握
タレントマネジメントシステムでは、従業員のスキル、業務経歴、目標、人事評価などの情報を管理して、個々の能力を分析することができます。その分析結果を活用して、最適な人員配置が可能となります。
また、これまで気づかなかったり、活かしきれていなかった能力に気づいくこともあり、内部人材発掘の可能性もあります。
■従業員のモチベーション向上
客観的なデータに基づいて公平な評価を行うことができます。公平な評価に対して従業員が納得することは、従業員のモチベーションの維持や向上につながるでしょう。
タレントマネジメントシステムの選び方
タレントマネジメントシステムの導入を検討する際に、どのようなポイントに注意してシステムを選べばよいのでしょうか。
タレントマネジメントシステムの選び方
タレントマネジメントシステムは製品によって、搭載されている機能が異なります。最適なものを選ぶには、自社のタレントマネジメントの課題を把握して、その課題を解決するにはどのような機能が必要かを考える必要があります。
タレントマネジメントシステムには、クラウド型とオンプレミス型の2つの提供方法があります。それぞれ、初期導入費用やランニングコスト、カスタマイズ性、保守やメンテナンス、セキュリティなど特徴が異なるため、自社の運用や予算に合ったものを選びましょう。
タレントマネジメントシステムの人気製品
最後に、タレントマネジメントシステムの中で人気の製品をいくつか紹介します。
■タレントパレット
タレントパレットは、人事にマーケティングの思考を入れ科学的な人事を実現するタレントマネジメントシステムです。人材の見える化、人事評価の効率化、人材の最適配置、人事データ分析などの課題を解決できます。
公式サイト:https://www.talent-palette.com/
■カオナビ
カオナビは、7年連続シェアNo.1で約2,500社が利用しているタレントマネジメントシステムです。生産性向上や人材不足、テレワークなどのさまざまな人事課題に対応しています。会社の規模や解決したい課題に合わせたプランを選べます。
公式サイト:https://www.kaonavi.jp
■スマカン
スマカンは、一元管理した人材情報を、使いやすいインターフェースで運用と分析ができます。社員満足度や研修の感想、理解度テストなどアンケート機能が充実していて、取得したデータはグラフで可視化できます。
公式サイト:https://smartcompany.jp/
まとめ
タレントマネジメントシステムは、人員配置や人材育成を効率的に行って最大の効果を生み出すとともに、人事部門の多岐にわたる業務を効率化できるルールです。
記事の中で、タレントマネジメントシステムの必要性やメリットについて説明しましたが、導入の際には自社の課題を解決できる機能を搭載した製品を選ぶことが重要です。まずは、自社のタレントマネジメントに関する課題を洗い出してみましょう。
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