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転職面接における印象マネジメント Vol.1

公開日:2023/07/10 更新日:2023/10/03
転職面接における印象マネジメント Vol.1

転職活動の面接の場では、スキルや話す内容だけなく一緒に働くメンバーとして人物像や印象も非常に大きな要素であることはすでに意識されている方もいらっしゃるかと思います。とはいえども実際に面接の場で意識する印象作りは、一般的な身だしなみの要素が大きく、自身の印象を作るというよりは、不快感を与えない、悪目立ちしないといったマイナスへ響く要素を削ぐことへ意識が向かいがちです。もちろん、大前提として悪目立ちや不快感を与えない印象であることは大事ですが、そこに個人がより魅力的に映る、引き出せていなかったプラスの印象を作ることができれば、さらにあなたの話す内容に説得力を持たせる一つの要素になり得るでしょう。

そこで今回は、主にエグゼクティブ層を対象にしたイメージコンサルタントとしてご活躍されている宇野聡美さんに、これから転職面接を控えている皆さんに向けて、歴史的エピソードから読み解くイメージをコンサルティングすることの重要性や成功例も踏まえ、転職面接というフェーズで心得ておきたい“イメージ”が与える影響や効果について、面接時のパーソナルスタイリングのポイントなどをお話いただきました。

 

イメージコンサルタント 宇野聡美さん
Clarityian 代表

ストレングスファインダー研修、リーダー・管理職研修、組織開発ワークショップの設計とファシリテーション、およびエグゼクティブコーチングを実施。
またイメージコンサルタントとして、エグゼクティブのプレゼンス向上を目的とした第一印象の作り方、プレゼンテーションのコンテンツ構成/デリバリー方法、コミュニケーションスキル、姿勢/立居振る舞い、グローバルマナーなどのアドバイス指導を行なっている。

イメージコンサルタント 宇野聡美
CSCA認定

16タイプ・パーソナルカラーアナリスト
骨格分析パーソナルスタイリスト
satomi.uno@clarityian.com

ひとつ上のステージにあがる準備:

あなたの目の前には、チャンスが広がっています。

「ここまでスキルを磨いてきた。キャリアを積み重ねてきた。知性とアピールできる専門領域があり、だから私は準備はできている。」

そうですね、ぜひ、チャンスをつかみとっていただきたいです。

そして、準備できているあなたを他者から目に見える形にする力を磨きましょう。内面も外見の力も活き活きと活力のある唯一無二の存在としてあなた自身の輝きを両面から解き放っていただきたいのです。

私は主にエグゼクティブに対するイメージコンサルティング、インプレッション(印象)マネジメントを指導しています。

第一印象は数秒で決まります。面接においては、最初の数秒で相手に与える印象が非常に重要です。適切な外見イメージを創り上げることで、あなたの自信やプロフェッショナリズムをアピールし、好印象を与えることができます。採用担当者は、採用面接中ずっと、候補者の外見からも彼らの意欲や適応性などを判断することがあるということは紛れもない事実なのです。

アメリカのリチャード・ニクソン大統領がイメージコンサルタントを雇ったというエピソードは、1968年のアメリカ合衆国大統領選挙の際に起こりました。ニクソンは共和党の候補として出馬し、選挙キャンペーンを展開していました。ニクソンは当時、1960年の大統領選挙でジョン・F・ケネディに敗北した経験を持っており、その敗因の一つとしてテレビ討論の印象が挙げられていました。そのため、ニクソンはイメージやコミュニケーションの面で改善を図るため、イメージコンサルタントのハリー・トレイナー(Harry Treleaven)を雇うことにしました。トレイナーのイメージ戦略、アドバイスによって、彼の外見やスタイルが改善され、一定の成功を収めたとされています。具体的なKFSは以下です:

スーツの選択: イメージコンサルタントは、ニクソンが身に着けるスーツのデザインや色、質感などに関してアドバイスを行いました。ニクソンは、より洗練された印象を与えるために、シャープなカットやクラシックなスタイルのスーツを選ぶようになりました。

カラーパレット: イメージコンサルタントは、ニクソンに似合うカラーパレットについてもアドバイスをしました。彼の肌のトーンや髪の色を考慮して、彼の外見を引き立てるカラーを選ぶことで、より魅力的な印象を作り出すことができました。

ネクタイの選択: イメージコンサルタントは、ニクソンがネクタイをどのように結ぶか、どのようなデザインや色を選ぶかについてもアドバイスをしました。適切なネクタイの選択により、彼のスタイルはより洗練され、統一感のある外見を実現しました。

これらの要素によって、ニクソンの外見は適切に整えられ、プロフェッショナリズムや自信をアピールすることができました。彼の外見の改善は、選挙キャンペーンや公的なイベントでのパフォーマンスにおいて、好感度を高める一因となりました。

結果として、ニクソンは1968年の大統領選挙で勝利し、アメリカ合衆国の第37代大統領となったのです。

■面接時のパーソナルスタイリングは「3点確保」

私は大統領ではない?そうですね。しかしながら、今そしてこれからは、一人ひとりのユニークな個性が輝く時代です。面接時のパーソナルスタイリングは、新入社員がスーツに着せられているような黒一色のリクルートスーツではなく、自己表現や自己ブランディングの重要な要素であり、あなたのプロフェッショナリズム、適応性、自己管理能力を示す機会でもあると捉えてください。適切なスタイリングを通じて、自信と魅力をアピールし、採用担当者に強い印象を残しましょう。

具体的には、ニクソン大統領の成功要因から学ぶことができます。つまり、「3点確保」をしてください。男性の場合は、①スーツの選択 ②スーツとワイシャツの色の選択 ③ネクタイの選択 です。女性の場合は、①②に加えて③ネックラインのデザイン です。

自分をきちんと売り込む、「インプレッション(印象)マネジメント」は必須の時代なのです。

■スーツの正しい着こなしチェックポイント〜スーツは肩で着る。

  1. ジャケットはまず、ジャストサイズであること。きつすぎず、大きすぎないこと。
  2. ジャケットの肩が合っていること。肩が合っていないと、姿勢にも影響し、疲れた感じに見えてしまうこともあります。また、自分の肩幅より大きいスーツを着ると、身ごろにシワがでてしまい、やぼったいイメージになってしまいます。肩が決まると全体が決まり、背筋が伸び、軽快感がでてきます。どんな人でもそれだけでビジネスシーンでの印象がアップします。
  3. オンライン面接では上半身がメインとなるため、前身ごろにシワがないことはもちろん、袖も目につくところです。ボタンが取れていないか、ほつれていないかもチェックしてください。
  4. スーツの色は、ご自身のカラータイプによりますが、面接時は、ダークグレー、チャコールグレー、紺などのダークスーツが好まれます。オンライン面接の場合、画面上でダークな色のスーツを身につけて、背景を明るくすると、すっきりした印象に整えることができます。女性の場合もご自身のカラータイプに合っているからといって、明るい色のスーツは面接時には適していません。迷ったら、どのようなカラータイプであっても万能なのは紺色のスーツです。黒一色のスーツよりも、誠実さ、信頼、敬意をカラーメッセージに持つ濃紺のスーツにて、洗練された上品な印象でまとめることができるはずです。
  5. 男性の場合、余裕があれば、ポケットチーフでスーツを引き立てましょう。「ポケットチーフはキザに見えませんか?」などとよく聞かれますが、答えはNO,です。欧米のエグゼクティブはビジネス、カジュアルともにあらゆるシーンでポケットチーフをうまく使いこなしています。胸元にアクセントがつき、それだけでクラスアップした着こなしになるからです。白い麻のハンカチーフを折っていれればどんなビジネススーツにも合います。

■自分のパーソナルカラーを最大限に活かす

ご自身のカラータイプがわかると、スーツやシャツ、ネクタイの色の選択がとてもしやすくなり、身につけた色とご自身のイメージがぴったりと合うことにより好印象を与えることが可能になります。

イメージコンサルタントによるパーソナルカラーアナリシス(Personal Color Analysis)は、ドレープ(色布)を胸元にあて、個人に固有する色(個人の肌・目・髪など外見的な色)の特徴に調和し、一人ひとりの個性を引き立て、より良い印象になる色を分析していきます。

似合う色は、自分を若々しく元気に見せ、自信に満ちた印象に輝かせてくれます。逆に似合わない色を身につけると、顔色が悪く見えてしまい、不健康で老けた印象になっていまうのです。

自分の好きな色が必ずしも似合う色というわけではありません。仮に好きな色だからといって自分に似合わない色を身につけてしまうと、色の持つマイナス面が強調されてしまい、ネガティブなイメージを与えてしまうので、結果的にその人の印象を悪くする結果となってしまいます。

オンラインで自己診断するツールやアプリを利用することも可能です。ただし、パーソナルカラーは個人の外見的な特徴と、その他に声の印象や骨格なども加味して分析するため、オンライン診断結果はあくまで目安として考える必要があります。

■私は4シーズンカラーのどのグループか?

パーソナルカラーシステムでは、クール系とウォーム系にわけます。次に明度、彩度、清濁感の特徴により、Spring, Summer, Autumn,Winterの4つのグループ に分類します。

パーソナルカラーはメガネフレーム、時計、アクセサリー選びにも役立ちます。クール系のWinter, Summerの人は、ゴールドよりもシルバー系のほうが肌馴染みが良いため、シルバーが基本になります。一方、Spring, Autumnの人は、ゴールドがよく似合います。

面接時にはシャツ(インナー)は白が基本になります。
よって、パーソナルカラーは、男性の場合は、ネクタイ選びに活用しましょう。女性の場合は、メイクの色をパーソナルカラーに合わせると好印象にまとめることが可能になります。

外見の印象をマネジメントし、新たなキャリアで更なる活躍を期待しております!

(文責:Clarityian 代表|宇野聡美)

いかがでしたでしょうか。印象を作るとは?自分に似合うってどういうこと?という感覚的な疑問が紐解けたのではないでしょうか。転職面接の場では外見の印象をマネジメントするといった意識を持ち、ぜひ、“ご自身に合った好印象”を身に着けることで、自信を纏って転職面接へ臨んでいただければと思っております。

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